お茶の産地|山梨県

山梨のお茶|茶らぼ
主なお茶の銘柄
  • 南部茶(なんぶちゃ)
目次

山梨県のお茶について

概要・データ

山梨県は、中央アルプスと富士山に囲まれた独特の地理的特徴を持ち、お茶の栽培に適した環境があります。特に南部茶は、山梨県を代表するお茶で、その品質の高さと独特の風味で知られています。山梨県の気候はお茶の栽培に適しており、富士山の伏流水を使用した栽培が行われています。

令和2年のデータによると、山梨県の荒茶の生産量は31トン、全国26位というデータがあります。

農林水産省:作物統計より

山梨県のお茶の歴史

山梨県南部地域は温暖で降水量が多いため、茶の栽培に適しています。茶は中国大陸から薬用植物として伝来し、中世の仏教の喫茶風習と共に栽培が普及しました。甲斐国(現山梨県)では、早くも向嶽寺や南松院に記録された茶畑や、考古学的に出土した茶壺や天目茶碗から、中世には栽培が広まっていたことが示されています。戦国期には穴山氏の文書に贈答用として記され、室町時代には茶の栽培が行われていたことがわかります。

第二次世界大戦前は主に自家用で、流通は稀でしたが、明治時代には富士川舟運を利用した出荷も行われ、大正時代には販売目的の予測も立てられていました。昭和29年には静岡県庵原郡から「やぶきた」品種を導入し、本格的な販売用茶栽培が始まりました。昭和34年には農林省の茶業試験場長が茶栽培の適性を認め、農協や行政の支援で事業が拡大しました。昭和39年には南部町茶業組合が結成され、町全体で茶業の拡大が図られました。2011年の出荷量は約270トンで、山梨県内で最大規模です。

参照:Wikipedia

山梨県のお茶の銘柄

南部茶(なんぶちゃ)

南部茶は、山梨県南部地域で生産されるお茶で、丁寧に栽培された銘茶であり、また温暖な気候で育てられているため、甘くやわらかいうま味と上品な香りが特徴です。 また、南部茶は、無糖&ノンカロリーでありながら、体に良いとされている栄養・美容成分がバランスよく含まれています。

南部茶と静岡茶の違い

静岡茶は、主に静岡県で生産されるお茶で、日本のお茶の中で最も一般的な種類です。静岡茶は、品質、生産量、流通面で日本茶業の中心とされています。その特徴は、普通煎茶や深蒸し煎茶など多様な種類があり、うま味や香りが特徴的です。深蒸し煎茶は特に、茶葉を深く蒸して渋味を抑え、マイルドな味に仕上げられています​​。

一方、南部茶は、品種や品質面では静岡茶と大きな違いはないとされていますが、製造工程において異なる点があります。静岡茶は深蒸し煎茶が多いのに対して、南部茶は普通蒸しの煎茶が多いです。このため、静岡茶と比べてやや薄い味わいがするとされています。南部茶は、主に南部町茶業組合とその後継のJAふじかわやJA山梨みらいなどによって管理され、販売されています​​。

山梨県のお茶の品種・製法

山梨県で生産される南部茶の主な品種には、「やぶきた」や「さえみどり」などがあります。これらは富士山の伏流水を活かした栽培が可能で、高品質な茶葉を育てるのに適しています。製法に関しては、伝統的な蒸し製法が用いられており、茶葉の鮮やかな緑色と深い風味が保たれています。

日本茶の産地まとめ

日本全国のお茶の産地を紹介しています。都道府県のリンクから詳細記事を読むことができます。

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日本茶の産地一覧
北海道青森県岩手県宮城県秋田県
山形県福島県茨城県栃木県群馬県
埼玉県千葉県東京都神奈川県山梨県
長野県新潟県富山県石川県福井県
岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県
京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県
鳥取県島根県岡山県広島県山口県
徳島県香川県愛媛県高知県福岡県
佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県
鹿児島県沖縄県

日本茶の銘柄まとめ

茶らぼでは、全国の日本茶銘柄の一覧をまとめています。

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都道府県のリンクから詳細記事を読むことができます。

都道府県府県銘柄銘柄|生産地名(地域)からの呼称
北海道--
青森県-黒石茶
岩手県-気仙茶、陸前茶
宮城県-桃生茶
秋田県-檜山茶
山形県-庄内産茶
福島県--
茨城県-茨城茶、猿島茶、奥久慈茶、古内茶
栃木県-鹿沼茶・黒羽茶・(須香川茶)
群馬県--
埼玉県狭山茶狭山茶、河越茶(川越茶)、秩父茶、児玉茶
千葉県-佐倉茶、八街茶(やちまたちゃ)
東京都狭山茶東京狭山茶
神奈川県足柄茶足柄茶
山梨県-南部茶
長野県 -伊那茶、赤石銘茶
新潟県村上茶村上茶
富山県富山茶バタバタ茶(黒茶)
石川県-加賀棒茶、中居茶
福井県--
岐阜県美濃茶美濃白川茶、揖斐茶、恵那茶、下呂茶、津保茶、郡上番茶
静岡県静岡茶静岡茶、川根茶、天竜茶、本山茶(ほんやまちゃ)・玉露本山茶、掛川茶、沼津茶、牧ノ原茶、春野茶、富士茶、裾野茶、朝比奈茶・朝比奈玉露、安倍茶、清水のお茶、朝比奈、岡部茶・玉露岡部茶、藤枝茶、志太茶、榛原茶、島田茶、金谷茶、さがら茶、御前崎茶、菊川茶、小笠茶、袋井茶、磐田茶、遠州森の茶、浜松茶、足久保茶、両河内茶(りょうごうちちゃ)、庵原茶(いはらちゃ)、梅ヶ島茶、榛原茶(はいばらちゃ)、みくりや茶、渋川茶、井川茶、新山茶、水窪茶(みさくぼちゃ)
愛知県-西尾茶、西尾の抹茶・新城茶、豊橋茶、三河茶、足助寒茶(あすけかんちゃ)
三重県伊勢茶伊勢茶、度会茶(わたらいちゃ)、 飯南茶、鈴鹿茶、大台茶、亀山茶、水沢茶(すいざわちゃ)、美杉茶、香肌茶、伊賀茶、菰野茶、石榑茶(いしぐれちゃ)、芸濃茶、越賀茶
滋賀県近江茶朝宮茶、政所茶、土山茶、水口茶
京都府宇治茶宇治茶、和束茶、綾部茶、両丹茶、京番茶
大阪府--
兵庫県-丹波茶、母子茶(もうしちゃ)、朝来みどり、やしろ茶、あさぎり茶
奈良県大和茶大和茶、月ヶ瀬茶、福住茶、柳生茶、山添茶
和歌山県-色川茶、川添茶、音無茶
鳥取県-鹿野茶、智頭茶・日干し茶
島根県-島根茶、出雲茶、伯太茶・伯太番茶、大東茶・大東番茶、唐川番茶、(島根茶)
岡山県-岡山茶、美作茶、海田茶、武蔵番茶、富原茶、作州番茶
広島県-世羅茶
山口県山口茶山口茶、小野茶
徳島県-阿波茶、阿波晩茶、寒茶、相生緑茶、歩危茶
香川県香川茶香川茶、高瀬茶
愛媛県-愛媛茶、新宮茶、久万茶、鬼北茶、宇和茶
高知県土佐茶土佐茶、四万十茶
福岡県福岡の八女茶八女茶、星野茶
佐賀県嬉野茶嬉野茶、唐津茶
長崎県嬉野茶長崎茶、彼杵茶、世知原茶、ごとう茶
熊本県くまもと茶熊本茶、矢部茶、泉茶、相良茶、鹿北茶、水俣茶、岳間茶
大分県-大分茶、邪馬渓茶、因尾茶、さつき茶、津江茶
宮崎県宮崎茶宮崎茶、都城茶、日向茶、延岡茶、五ヶ瀬釜炒茶、高瀬穂釜炒茶
鹿児島県かごしま茶鹿児島茶、種子島茶、屋久島茶、さつま茶、宮之城茶、ひおき茶、まつもと茶、知覧茶、枕崎茶、霧島茶、財部茶、曽於茶、末吉茶、志布志茶、有明茶、かのや茶、田代茶、大根占茶、種子島茶、みぞべ茶、えい茶
沖縄県沖縄茶、やんばる茶

日本茶の品種一覧

日本茶の品種についてもっと知りたいという方は日本茶の品種一覧をご覧ください。

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この記事を書いた人

日本茶発見メディア茶らぼ編集部

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