お茶の産地｜滋賀県

滋賀県のお茶について

概要・データ

滋賀県のお茶は、その豊かな自然環境と肥沃な土壌によって育まれ、特に朝宮茶や土山茶などが有名です。これらの茶は、滋賀県の特定の地域で栽培され、伝統的な製法と現代的な技術の融合により、独特の風味と品質を持つお茶として知られています。朝宮茶は1200年以上の歴史を持ち、日本五大銘茶の一つに数えられます。土山茶は、江戸時代より生産されており、栽培面積は約200ヘクタール、年間生産量は約550トンに達しています。

令和2年の農林水産省の作物統計データでみると、滋賀県は荒茶年間生産量549トン、割合0.8%、生産量順位は13位となっています。

農林水産省：作物統計より

滋賀県のお茶の歴史

滋賀県のお茶の歴史は、朝宮茶の栽培が平安時代に最澄によって始まったことに遡ります。朝宮茶は、標高300mから400mの高地で栽培され、霧が発生しやすい気象条件が特徴です。土山茶は南北朝時代に始まり、江戸時代になってから栽培が盛んになりました。政所茶は室町時代に始まり、「宇治は茶所、茶は政所」と称されるほどの名声を得ていました。

滋賀県のお茶の銘柄

朝宮茶（あさみやちゃ）

朝宮茶は、信楽盆地の朝宮地区で生産されるお茶で、日本五大銘茶の一つとされています。標高300mから400mの高地で栽培されるため、香り高く、さわやかな風味を持っています。

政所茶（まんどころちゃ）

政所茶は、室町時代から続く「幻の茶」として知られており、滋賀県東近江市政所町で生産されます。このお茶は完全有機・無農薬栽培が特徴で、昔ながらの栽培方法を守り、在来茶の魅力を伝え続けています。

土山茶（つちやまちゃ）

土山茶は、南北朝時代からの歴史を持ち、江戸時代に栽培が盛んになりました。滋賀県甲賀市の土山地域で生産され、栽培面積約200ヘクタール、年間生産量約550トンに及びます。

水口茶（みずぐちちゃ）

水口茶についての詳細な情報は、参照した資料には記載がありませんでした。

滋賀県のお茶の品種・製法

滋賀県で生産されるお茶には、伝統的な蒸し製法が一般的です。この製法では、収穫された茶葉を蒸気で処理することで、鮮やかな緑色を保ちつつ、茶葉の風味と香りを強化します。蒸し製法は、茶葉の酸化を抑え、渋みを和らげる効果があるため、お茶の味がまろやかになります。

滋賀県のお茶の中には、伝統的な品種として「やぶきた」や「さえみどり」などがあり、これらの品種は日本茶全般にわたり広く栽培されています。特に「やぶきた」は日本茶の主流品種で、様々な気候条件に適応しやすい特徴を持ちます。

また、滋賀県独自の製法として、政所茶のように完全有機・無農薬栽培を行っているお茶もあります。これらのお茶は、自然に近い環境で栽培されており、在来種の特性を活かした、自然豊かな味わいが特徴です。

滋賀県のお茶の製造工程は、茶葉の収穫から蒸煮、揉捻、乾燥といった一連の工程を経て行われます。これらの工程を丁寧に行うことで、滋賀県のお茶は独特の風味と品質が生み出されています。